先日、地球交響曲 第九番 を鑑賞してきました。
※ホームページは以下のリンクから
地球交響曲のサイトには
こんな解説がなされています。
映画『地球交響曲(ガイアシンフォニー)』とは、イギリスの生物物理学者ジェームズ・ラブロック博士の唱えるガイア理論、「地球はそれ自体がひとつの生命体である」という考え方に勇気づけられ、龍村仁監督によって制作されたオムニバスのドキュメンタリー映画シリーズです。
地球交響曲は一般的な映画とは違っています。
私は全編を視聴していますが、
映画を通して様々なことを学びました。
星野道夫さんのファンになったのも第三番がきっかけでした。
208. 『旅をする木』書評
今回は「音楽の共時性」がテーマです。
「五大に皆響きあり」とは弘法大師・空海のコトバですが、
この世界は音、振動、波でつながっていることを教えています。
この世界(地球)は、極めて生命的です。
音楽によって共鳴し躍動するのは人間だけではなく、
世界全体がそうなのだと思います。
映画では3人に焦点が当てられます。
小林研一郎、スチーブン・ミズン、本庶 佑の3氏です。
スチーブン・ミズン氏に関しては、第55話で触れました。
55.『心の先史時代』に学ぶ
映画ではネアンデルタール人が「言葉」ではなく
「歌声」によって高度なコミュニケーションをしていたという仮説が紹介されます。
博士は人類の心の誕生に多大な業績を残していますが、
音楽は心の誕生にも深く関連していることを知りました。
本庶氏はご存知の通りノーベル賞受賞の免疫学者です。
免疫システムも人体の音楽性に関与しているのだと確信しました。
私が感じた本映画の主人公は小林研一郎氏(コバケン)と
登場していないベートーヴェンです。
両者に関してはそれぞれ、第85話、第240話で触れています。
85. ベートーヴェン・振るマラソン
240. ベートーヴェン生誕250周年
コバケンは、大晦日にベートーヴェンの交響曲を全て、
第一番から第九番までを連続演奏しています。
10時間以上の登壇です。
炎のマエストロの名の通り、
溢れ出る情熱に圧倒されます。
私の参加したときには、指揮中、唸り声が聞こえてきましたが、
映画を観て、本当に唸っていたのだと分かりました。
コバケンの心がベートーヴェンの想いに共鳴して
自然に生まれ出た声なのでしょう。
ベートーヴェンが目指した崇高な理想が伝わってきました。
ベートーヴェンの魂の偉大さを思わずにはいられません。
3人の主人公がオムニバス形式で登場し、
後半はそれぞれの場面が共鳴し合い
ベートーヴェンの第九によって最高潮を迎えます。
地球交響曲第九番そのものが
深い音楽性を有していることを感じるはずです。
恵比寿ガーデンプレイス内の東京都写真美術館ホールでの公開は
7月11日(日)までとなります。
まだ間に合います。
ぜひ劇場で、映画との共鳴(「音楽の共時性」)を果たしてください。