私は中学時代から理想社会を思い描くようになりました。
以来、社会を良くする方法を自分なりに考えてきましたが、
未だ答えが見出せずにいます。
そもそも簡単に見つかるはずがありません。
そんな漠とした想いを
尊敬する田坂広志氏に問いかけてみました。
動画の中で数字が紹介されていますが、
今現在、民主主義国家ではない、独裁的な国家に暮らす人は
全世界の7割を超えているそうです。
驚くべき数字です。
そして、ウクライナの例を持ち出すまでもなく、
世界では未だに戦争が無かったことがありません。
中学時代から大人になって、
世間を知れば知るほど、
「世界は良くなっているのか?」「良くなっていけるのか?」
の疑問符がより大きくなっていきました。
当初、ノブレス・オブリージュの使命感を抱いたリーダーに期待しました。
優れたリーダーの存在によって
より良き社会が切り開かれるのだと信じていました。
しかしながら、その考えは間違っていたようです。
昨今、リーダーの立場にある人たちの堕落が目に付くようになっています。
そうした人たちが最初から腐敗していたとは思えません。
リーダーとなって権力を手にした途端、不正の誘惑が襲ったのでしょう。
あるいは、リーダーになるための階段を登る途上で、
不正に手を染めてしまったのかもしれません。
不正でもしなければリーダーの立場に辿り着けなかったということもあるでしょう。
人間社会の悲しい業で、
リーダーたちが道を誤らずにその使命を全うすることは
かなり難しいのかもしれません。
私自身、そのような立場になった場合、
絶対に堕落しないとは言えないと思います。
最近、日本社会の地盤沈下を感じます。
民意が低下している気がしてなりません。
先のリーダーたちの腐敗、堕落も
民の力が弱まっている反映なのでしょう。
政治家の力量が凋落しているのも
民意の低下が主因なのだと思います。
時代時代のリーダーたちが社会変革の狼煙をあげ、
それに賛同し、強力に支援した民の存在があったればこそ、
人類歴史は進歩してきたはずです。
歴史家はそうしたリーダーたちに焦点を当ててきましたが、
本当の主役はその時の民であったに違いありません。
リーダー教育の重要性が叫ばれ、
リベラルアーツの復権が唱えられています。
それに国際性を加味した学部を新設する大学も増えました。
間違いではないでしょうが、それだけでは不十分でしょう。
どんなに優れたリーダーであったとしても
民の力がなければ社会は変えられません。
一部のリーダーにではなく、
市民、国民、あらゆる民にリベラルアーツ的な教育が必要なのだと思います。
以前は、宗教や道徳がその任を担っていたのですが、
最近ではその力を失っています。
代替となるものが求められています。
では、どうしたら良いのでしょう?
森の対話 その2で触れたバックパッカー的社会起業家の存在が
鍵ではないかと思います。
バックパッカー的社会起業家は、草の根の活動家であり、
その気にさえなれば、誰もがなれる存在です。
その原動力となる草の根の力を
この社会に醸成していくことが求められているのだと思います。
一見、遠回りのように感じられるかもしれませんが、
実は着実な近道のような気がします。
森の対話 その3では“草の根の力”から
クラウドファンディングについても言及していきいます。
ぜひご視聴ください。
10/9開催のMED2022のテーマは、「草の根の力」です。
社会をより良きものにする原動力である草の根の力を体感いただきたいと思っています。
是非ご参加ください。
>> https://readyfor.jp/projects/medjapan2022
(2022年9月21日)