自立支援介護と栄養

Story04

みなさん、こんにちは。
この原稿を書いているのは9月24日※です。今月の中旬くらいから朝晩冷え始め、まだまだ昼間は暑いので、朝晩の温度差から体調を崩される方も増えています。4連休はGO TOキャンペーンの影響もあってか、みなさん外出控えのストレスや運動不足を解消すべく、多くの方が外出をされたようです。

※ 編集注:著者からは昨年の掲載期日で原稿を頂いていましたが、オンライン化による作業の都合により、掲載が大幅に遅れました。お詫び申しあげます。

さて、第1回では自立支援介護とは何か、また歩くことの重要性、高齢者がなぜ歩けなくなるのかなどのお話を中心に、第2回ではどれくらい歩けば元気になれるのか、また水分摂取の重要性についてお話いたしました。第3回は便秘やそれに伴う過度の下剤服用が、閉じこもりから歩けなくなることにどれだけ影響するのかについてお話をいたしました。第4回は予告通り「自立支援介護と栄養」についてお話してみたいと思います。言い換えると、元気になるためには、元気で居続けるためには、何をどのように食べたらいいかというお話です。

本日お伝えしたいことは4つです。①食事は大切 ②よく噛んで食べましょう ③歯や入れ歯のお手入れは重要 ④そもそも食事は重要な文化、楽しみです。では順番に見ていきましょう。

食事は非常に大切です。なぜなら私たちは食べたものでできているからです。では、何を食べたら健康になれるのか。

高齢者の施設では体は動かさないので腸も動かず、おなかはすきません。また、摂取する水分は少ないので便秘になるだけでなく、脱水でボーっとするので、食事の際、むせる方が多く、中には誤嚥性肺炎で入院したり、それが原因でお亡くなりになる方も少なくありません。これは高齢者施設のみならずご自宅でも同じです。みなさんやご家族の中でお心当たりの方はないでしょうか? 水分を取って、可能な範囲で体を動かせば、意識レベルも上がり自然と食欲は出てきます。

なかには入院療養中に痩せてしまい、入れ歯が合わなくなって、「もう入れ歯は外したままでしていません」という方を時々お見受けします。歯がないので、食事はおかゆさんや刻み食、ペースト食などかまなくてもいいものばかり。こうなってくるとまずは全く栄養が足りません。なぜなら食欲がないので食べる量が少ないことに加え、たとえ全量摂取しても、おかゆさんなどでは必要なカロリーが取れないからです。ごはん、おかず、お野菜をバランスよく1日当たり1500㎉を目安に摂取しましょう。

そして、ここが重要なのですが、入れ歯は歯医者さんに行って、もしくは自宅に往診に来てもらい、再度使えるように治してもらいましょう。入れ歯が治ったとたんに元気になる高齢者は本当にたくさんおられます。

入れ歯を治すもう一つの理由、それがよく噛むことの重要性です。よく噛むと唾液がたくさん出ます。(もちろん脱水があると唾液の出が少なくなります)。唾液のおかげで、口腔内が清潔に保たれ、虫歯の予防にもなります。またよく噛むことで腸や脳が刺激され、消化を助け、脳の老化や認知症も防ぎます。そして、よく噛むと食べ物が細かく砕かれ、大量の唾液と混じって食塊を作ります。わかりやすく表現すると、よく噛むと「ごっくん」しやすくなるのです。逆に、よく噛まないと、むせから誤嚥性肺炎になる確率が高まります。よくクッキーなどのぼそぼそする食べ物を飲み込みにくそうに食べる高齢者は、よく噛めていなく、脱水で唾液が出ていないなどの原因が考えられます。

最後に、食事は生きていく上での栄養だけではなくひとつの文化です。季節によって食べるものが変わり、祝い事の際はご馳走を食べ、家族との団らんがあり、外食を楽しみ、食器も含めて目で楽しみ、味覚だけでなく香りや触感も含めて文化なのです。

終わりに、誤嚥性肺炎の原因となるむせを防ぐコツとして5つにまとめました。

① できるだけ普通の食事(常食)を取る。よく噛むのでむせが減ります。
② 水分をしっかり。脱水は唾液が出ず、ボーっとするためむせます。
③ できるだけ人の助けを借りず自分で食べる。
④ 正しい姿勢で食べる 姿勢が悪いとむせが増えます
⑤ 入れ歯はしっかり調整する

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