松戸市は千葉大学予防医学センター等と共同で
松戸プロジェクトという高齢者の社会参加と介護予防にかかる研究を行っています。
平成28(2016)年11月にスタートしていますから5年半が経過しました。
長年の地域の健康診断の研究成果から
「通いの場(地域サロン)の利用者は健康度が高い」ことが分かっていますので
松戸プロジェクトではそうした通いの場をたくさん作ってきました。
(松戸市役所から元気応援クラブとして認定され支援を受けることができます。)
当初の3年間で介護予防に関する良好な結果が得られ始めていました。
しかしながら、コロナ禍よって積み上げてきたものが一気に失われてしまいました。
「やっと良いデータの兆しが現れてきたのに…」と
関係者が大きく落胆していたのに対し、
リーダーの近藤克則 千葉大教授は違っていました。
コロナ禍によって「介入がない場合のデータが取れる」と転換されていました。
さすがです。転んでもただでは起きない執念を感じました。
実際、新型コロナウイルスによる活動自粛や社会参加機会が失われることで、
高齢者の要介護リスクが高まったというデータが得られました。
これは、要介護者が増え、医療・介護費が上昇することを意味しています。
この状況を放置して良いはずがありません。
「データを取って終わり」にしないところが、
近藤教授の立派なところです。
そこで、本年1月に近藤教授から
松戸プロジェクト再スタートのためのイベント開催が提案されました。
4月末にはある程度コロナ禍が収束していると予測して
表題の「元気応援フェスタ松戸2022」が企画された訳です。
春は人々の気分も良くなる時期ですので、
松戸プロジェクトに参加している市民ボランティアと市役所とで
コロナに打ち勝つ体力を取り戻すきっかけとなるイベントにしたいと準備してきました。
開催まで約2週間となって内容が整いました。

元気応援フェスタまつど2022
令和4年4月28日(木曜)13時から15時30分(開場12時30分から)
松戸市民劇場
https://www.city.matsudo.chiba.jp/matsudodeikiiki/event/gofest2022.html

2部構成になっています。

第1部(13:00-14:30):講演

  • 松戸プロジェクトの成果と今後に向けて千葉大学予防医学センター 近藤 克則 教授
  • ヒアリングフレイルに係る講演NPO法人日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会 中石 真一路氏
  • オンライン体操教室 中継(別会場の体操教室とオンライン生中継)
  • 医歩(メディカルウォーキング)一般社団法人 みんなが みんなで 健康になる 代表理事 秋山 和宏氏
  • 松戸プロジェクトパートナーによる発表
  • 松戸市より元気応援くらぶ公募説明・各ブースの紹介

第2部(14:30-15:30):健康づくりのためのブース巡り

  • 医歩(メディカルウォーキング)
  • 栄養士による健康チェック
  • ヒアリングフレイルについて
  • 口腔機能(滑舌)検査、お口の水分チェック・お口の健康アドバイス(口腔体操など)
  • からだと認知機能チェックでフレイル予防
  • プロボノMATSUDOの紹介
  • 各元気応援くらぶ(通いの場)の事例紹介、松戸プロジェクトパートナーの活動紹介、オンラインイベントの紹介

ご覧の通り、第2部では松戸医師会の協力を得て
医歩(メディカルウォーキング)の体験会を行います。
メインホールの舞台を使用させていただきますので、
たくさんの市民に医歩を体験していただきたいと思っています。
1時間の持ち時間を15分ずつの4回に分け、
「医歩体操」「和式歩行」「医歩トレ」「医歩体操」の順に行う予定です

ここまでを知って是非参加したいと思われた方も多いかもしれません。
「でも松戸市民じゃないから無理だ〜!」と諦める必要はありません。
内々の話ですが、松戸市民以外でも入場を拒むことはないそうです。
また、現地に行くのは無理という方もご安心ください。
イベントのすべてをオンライン化はできないようですが、
オンライン参加も受け付けるそうです。
詳しくは下記をご覧ください。

電話(047-366-7343)又は電子申請でお名前、電話番号、参加方法(会場又はオンライン)、参加人数、メールアドレス(オンライン参加の場合)等をお伝えください。※第1部はオンライン(Zoom)で配信します。第2部については可能な範囲でオンライン配信を行う予定です。

ちば電子申請サービス(外部リンク)

WITH コロナの生活が半ば日常化してしまっているせいか、
コロナ収束後の生活をイメージできない方も多いかもしれません。
しかし、そのときは遅かれ早かれやってきます。
コロナ禍によってもたらされた様々なダメージの中でも
高齢者の健康問題は重要度が高いと思います。
第280話で触れたナショナル・フレイルの問題です。

その対策はいち早く開始されるべきでしょう。
その問題意識を持たれている医療人にとっても
今回のイベントは参考になるはずです。
第1部の近藤教授の講演は必聴です。

たくさんの皆様のご参加を期待しております。
よろしくお願い致します。

(2022年4月13日 )

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