創業者のCEO復帰はユニクロでも見られました。
圧倒的な実力を持つ創業者の2代目問題は
どんな会社にしても最重要案件といえるでしょう。
それは会社に限らず、小さな組織でも言えることかもしれません。
雑誌『致知』でその存在を知ってから、
私は永守重信氏に注目してきました。
京セラの稲盛会長に感じる独特の情熱を永守氏にも感じます。
見習いたいと思ってきました。
「いな・もり」と「なが・もり」で、
姓も似通っているから不思議です。
そんな永守氏は稲盛氏を尊敬し、
常に目標にしてきたそうです。
素晴らしいと思います。

とはいえ、お二人の経営スタイルは全く異なっています。
100発100中の永守氏のM&A手腕は
数字への強いこだわりが生み出す神業だと思います。
そんな永守氏の3大経営手法には、

  1. 井戸掘り経営
  2. 家計簿経営
  3. 千切り経営

があります。
泥臭い名前だと思われるかもしれませんが、
横文字のエレガントな名前の経営手法などより
よほど具体的で有用性が高いと思います。
今回はその中の一つ、「井戸掘り経営」を紹介します。
永守さんの著書『永守流 経営とお金の原則』からの引用です。

まず井戸掘り経営は、幼いころの母親の教えからヒントを得た。昔は水道がなく、私の家では井戸から水をくんで使っていた。母親がお風呂に入れる水を井戸から大量にくんでいる様子を見て、私が「こんなにたくさんの水をくんだら明日使う水がなくなってしまうんじゃないか」と聞いたら、母親はこう答えた。「心配しなくてもいいよ。井戸の水というのは、くめばくむほど湧いてくるから」。次の日に井戸をのぞいてみたら、確かに水が元に戻っているのである。
経営改善のアイデア、コスト抑制のアイデアも、この井戸掘りと同じである。たくさん掘るほど、新しいアイデアが出てくる。リーマン・ショックのときもそうである。全従業員から改善アイデアを募集した。ここまで改善したのだから、もう出ないだろうと思っても、やはり新しいものが出てくる。キャッシュを生み出すための新たなアイデアが出てくるまで、とにかく徹底的に掘り続けることだ。

この感覚は分かる人には、理屈抜き、肌感覚でお分かりいただけるはずです。
私も季刊誌『ツ・ナ・ガ・ル』編集時には、
毎回、独自のテーマを掘り下げて取材し尽くしますので、
もう次のテーマやネタが無くなってしまうのではないかと思ったりしましたが、
やればやるほど、次のテーマやネタが浮かんでくるということを実体験してきました。
プレゼン・イベントのMEDもそうです。
毎回、様々な人にプレゼンテーションを依頼するのですが、
「来年はもう、依頼すべきプレゼンターがいなくなってしまうのではないか」
と不安に思ったりしたのですが、
井戸の水と一緒で、また翌年には相応しいプレゼンターが見つかるのです。
出し惜しみをしてはいけないのでしょう。
常に全力を出し続けることで、
進化し続けられるのだと思います。

永守さんのCEO復帰を皮切りにその経営手法を長々と書いてきました。
実は、ここからが今日の本題です(手短に済ませます)。

来る5月8日にMEDぐんま2022が開催されます。

MEDぐんま2022


>> https://gunma2022.medjapan.org/

毎年、「MEDぐんま」は新しい企画を打ち出してくれていて、
MED Japan 主催者の私を驚かせてくれます。
そして今年も斬新な企画が準備されています。
まさに永守流「井戸掘り理論」が体現されているのです。

井戸掘り理論の正しさを
みなさんも是非、MEDで確かめてください。
(↑ これが言いたかったんです)

どうぞ宜しくお願いします。

(2022年4月27日 )

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